生の舞台だからこそ伝わる熱情〜帝国劇場ミュージカル『レ・ミゼラブル』

日比谷の帝国劇場で公演中のミュージカル『レ・ミゼラブル』を観劇してきました。

初めての帝劇、そして初めての『レミゼ』。

ミュージカル好きを公言していながら、実は『レミゼ』の報われない&救われない感じのストーリーが苦手です。あんなに話題になった2012年公開の映画も観る気になれず…(だからストーリーもなんとなくしかわかっていません…)。

今回は友人の友人が行けなくなってしまったとのことで、運よく声をかけていただき、タイミング的にもご縁を感じたので「ぜひ!」ということで連れて行ってもらったのでした。

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『レ・ミゼラブル』ストーリーのおさらい

『レ・ミゼラブル』(Les Misérables)はヴィクトル・ユーゴーが1862年に執筆した小説(フランス文学)で、ジャン・ヴァルジャンという1人の男の激動の人生を描いた作品です。

【ストーリー展開】
パン泥棒の罪で19年の監獄生活

仮出獄中に聖人君子のような司教と出会って改心

別人になりすまし、ちゃっかり市長に

でも他人(モブ)が自分の身代わりで逮捕されちゃったのを見過ごせず、お尋ね者に

気づいたら他人(ファンテーヌ)の娘(コゼット)の父親的存在に

娘(コゼット)が大きくなり、色々あって学生運動に巻き込まれる

これまた色々あって娘(コゼット)が想い人(マリウス)と結婚

天に召される

「Les Misérables」は「悲惨な人々」「哀れな人々」を意味する言葉で、日本では「ああ無情」と訳されました。

ちなみに、私が行った日のキャストはこちら。
生田絵梨花さんのコゼットと橋本じゅんさんのテナルディエも見てみたかったです。

【プリンシパルキャスト】
ジャン・バルジャン…佐藤隆紀さん
ジャベール…伊礼彼方さん
ファンテーヌ…濱田めぐみさん
エポニーヌ…昆 夏美さん
マリウス…三浦宏規さん
コゼット…熊谷彩春さん
テナルディエ…駒田 一さん
マダム・テナルディエ…朴 璐美さん
アンジョルラス…上山竜治さん

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観客の心を魅了する演者の熱量

思ったよりも絶望的ではなく、浄化というか昇華というか、希望が見えたようなエンディングでした。

この作品のテーマは「愛」とのことで、その愛を表現するために絶望感のようなものが随所に必要だったのかもしれませんが、やはりストーリーの根底に漂うそこはかとない救いのなさのようなものが、私は好きではなかったです。

特に終盤の学生がバンバン撃たれるシーン…ちびっこが容赦なく打たれるシーン。あれはショックでした(演出もうまいし…涙)。

でも、エンタメとしてのクオリティが高い、という表現が正しいのかよくわかりませんが、出演者の皆さんの熱量のようなものがとにかくすごすぎて、そこに感動…。胸がいっぱいになって、涙がこみあげる瞬間が多々ありました。

特に主人公のジャン・バルジャンを演じていた佐藤隆紀さんの魂の叫びのような声には、心より先に体が震えました。人の身体は楽器だ、と久々に。声量…声に乗って届く熱量に、お芝居だとわかってはいても当事者のように心を揺さぶられました。

個人的にはエポニーヌ役の昆夏美さんにも惹かれました。あと、印象に残っているのが幼少期のコゼットの歌声。透明感があってすごくきれいでした。

月初に行ったエド・シーランとワンオクの東京ドームでのライブパフォーマンスでも思いましたが、プロのパフォーマンスを肌で感じることってエネルギーチャージをする感覚に近い気がします。舞台から発せられる様々なエネルギーを受け取って元気になる。力をもらう。

人気の作品やアーティストの公演チケットはなかなかとることができませんが、定期的に行って色々と補ってもらう、感性を高めてもらうのも大事かも、と改めて思った夜でした。

次は帝劇で宝塚が観てみたいな。

最後までお読みくださり、ありがとうございます。
連休が始まった方、これから連休が始まる方が多いかと思います。素敵な休日となりますように。

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