風の時代、お金の価値はどう変わる?映画『億男』を観て

先日、佐藤健さん&高橋一生さん出演の映画『億男』を観ました。

2018年の映画公開時には、お金を盗んだ友人を追いかけるミステリー系のストーリーなのかと思っていましたが、観たら全然違いました。お金について色々と考えさせられるストーリー、そして、ミステリーではなくめっちゃハートフルなヒューマンドラマでした(あくまでいち個人の感想です)。

後から原作が川村元気さんと知り、納得。もともとは雑誌『BRUTUS』での連載だったそうです。

古典落語の演目の1つである『芝浜』を絡めながら、お金とは何か、幸せとは何かを佐藤健さん演じる主人公・一男と探っていくような形でストーリーが進んでいくのですが、高橋一生さん演じる友人の九十九がめっちゃいい味を出していました(もしかしたらこれまで高橋一生さんが演じていた役で一番好きかも)。

そして何かを強調するように、登場人物のほとんどに「一、十、百、千、万」と名前に数字が入っているのですが、お金を持って逃げちゃう友人の九十九だけが端数で、主人公の一男の「一」を足すと「1+99=100」になるのが何かの隠喩のようで興味深かったです。

きたる風の時代では、今までの物質主義に変わり、目に見えないものへと価値が移り変わっていくと言われています。

そんな中で、高橋さん演じる九十九の「人によってお金の価値は違う」という感覚は風の時代の価値観に近いのかな、と思いました。

そんな九十九のお金に対する価値観が如実に表れていたのが、一男と九十九、2人きりのモロッコ旅行での一幕。

2人が道に迷ったときに、「お金はいらないから」と親切に案内を買って出た現地の人に、最後、お金をせびられても約束と違うことからチップ程度の金額でも頑なに拒否した九十九が、一男が疲労で倒れたときは34万円ものお金を迷うことなくすぐに支払い、一男の身の安全を最優先します。

その後、九十九が投資でひと山当てていたことがわかり、九十九にとっては34万円が大したことのない金額だったことが明らかになるのですが…それでも、彼にとっては金額の大きさではなく、お金はあくまでも対価として支払われるものなのだということが丁寧に描かれていたシーンでした。

そのほか、北村一輝さん、沢尻エリカさん、藤原竜也さんなど個性的な登場人物により、様々なお金の価値観、そしてお金に対する在り方と捉え方が出てきます。個人的には、北村一輝さん演じる百瀬とのやりとりで生まれた「もともとないお金を増やして喜び、失って落ち込む」一男の姿が印象的でした。

結末は、主人公の一男的にはハッピーエンドではなさそうだけれど、個人的にはそこも含めていい映画だと思っています。 

パラダイムシフトの前に、お金について改めて考えさせられる映画でした。

キャッシュレス化も進み、これからお金の価値、そしてお金に対する人々の価値観はどのように変化していくのでしょうね…?

最後までお読みくださり、ありがとうございます。
今後、お金の価値が変わっていったとしても、この世にお金がある以上、お金が一定の影響力を持つ構図は変わらないと思います。すべての人が、お金によって得られる幸せを公平に享受できる世の中になることを願って。

映画『億男』公式サイト
https://www.toho.co.jp/movie/lineup/okuotoko.html

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