神秘の島・仙酔島へのお呼ばれ旅【5】日の出を見に山道を

行けたら行きたい、そう思っていた、仙酔島のご来光スポット。

事前に旅館の方にご来光スポットである鳥ノ口展望台までの距離と行くまでにかかる時間、それから日の出の時刻を聞いていたのですが、お天気もあるし、この島には外灯がないので暗い夜道の海岸沿いを歩けるのかもわかりませんでしたし、何より、朝起きることができるか自信がなく…実際に行けるかは朝になるまでわかりませんでした。

旅館から40分くらいはかかるかも、と言われていたので、日の出予定時刻の1時間前に起床。

窓の外を見ると辺りはまだ暗く、道もはっきりと見えません。ご来光スポットまでの道はすでに2度、往復していましたが、さすがに危機感が芽生え、これは無理かもしれない、と思いました。

それから少しして空が明るくなってきたので、日の出の瞬間に立ち会えなくても行きたい、と思い、予定よりも遅い出発となりましたが、急いで部屋を出ました。

夜明け前の空気と景色は幻想的で、空の色と波の音に不思議な気持ちになりました。

若干小走りだったのですが、途中、絶賛活動中のカニらしきものが、私が近づくと一斉に逃げていくのが、まるでゲーム『Mother』シリーズの格下の敵のようでおもしろかったです。「これはリアルMotherだ」なんて思いながら走っていました(笑)。

閃きの門がある彦浦の海岸から先の、ご来光スポットへの階段は、まだ薄暗かったせいかすぐには見つからず、見つけた時はちょっと怯みました…。

「すぐに入口はわかるから」と言われていましたが、それはどう見ても木のトンネル。薄暗くて先はよく見えないし、虫だけではなく獣とか化物とか色々出そうな雰囲気です。

でも、空はどんどん白んでいき、迷う暇もなく…

持っていたカーディガンを被り、その時にできた最善の全身防備で目の前の獣道を駆け上がりました。

怖すぎて「ごめんなさい」を繰り返していたことしか覚えていませんが、そして、思ったよりも鳥ノ口展望台までが遠く、ちゃんとした道ではなかったから勢いで登って盛大に間違えたかも…と不安にもなったりしましたが、結論、怖くてとにかく走ったおかげで日の出前に着くことができました。(というか、遅れたと思ったのに日の出までしばらく待ちました…笑)。

仙酔島で見る朝日、ご来光は、とにかく赤いのが印象的でした。最初に見た時の印象は目がチカチカするような「蛍光ピンクの色」。自然のものであの色を見たのは初めてです。太陽の見た目は小さいのですが、すごいエネルギーに満ちていました。

ここの朝日は日本で一番最初に昇ると言われているそうです。

季節も関係しているかもしれませんが、伊勢志摩の朝日にもあそこまでの力強さはなかった気がします。

夕焼けみたいなサーモンピンクの朝焼け。蛍光ピンクのインクをぽとりと落とし、空に滲むように見えた太陽は、美しさに感動、というよりも、言葉にできない衝撃のような感覚だったという方が正しく、しばらく朝日が昇るのをぼんやりと見ていました。

不思議な気持ちでした。
でも、薄暗い中、山道を小走りで駆け上がってきた甲斐はあったと思います。

太陽は動きが早く、30分もしないうちに色を失い、少しずつ普通の日の出になってきて、暑さも増してきたので下山。

行きには暗くてよく見えなかった獣道は、降りるときには朝日でよく見えるようになり、色々見えすぎて逆に降りる時の方が怖かったです。(見えていたらそこに足を踏み入れることすらできなかったかも…笑)。

つづく。

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